専業主婦が陥りやすい医療格差

今の日本は経済格差が広がる一方であると言われています。そんな中、注意を払うべきなのが見えない格差です。例えば、「明日のご飯が食べられない」「子供が学校に行けない」といった事情がある家庭に対しては、保護や補助金等の援助があります。しかし、そこまでは困っていないものの、自由になるお金がなく、子供を保育園に預けるお金が捻出できないから働くこともできないという八方ふさがりの家庭も多くあります。

しかし、そうした家庭でも車を所有していたり、家族が携帯電話を持っていたりすると、一見お金がないことは周りからは分かりずらいようです。よって、公的な援助は受けられないけど生活は非常に厳しいという、見えない格差は目につきにくくなっています。

そしてこのような見えない経済格差は、主に家庭を守る専業主婦が犠牲になりやすいく、働いていないのだからお金を使えないと自分の事を我慢してしまいます。その中でも特に問題になっているのが、専業主婦の医療格差です。働いている人や子供は検診が義務付けられていますが、専業主婦は自ら申し込まないと健康診断を受けられません。しかし、検診にはお金がかかります。子供を預けられる人がいない場合は、検診に子供を連れていけるのかどうかも心配になるでしょう。こうした不安から検診を受けるのを避ける傾向にあり、結果病気が進行してしまうのです。

実際全ての世代において専業主婦の検診受診率は著しく低い上、医療保険の加入率も低いようです。こうした医療格差をなくすためには、夫が検診を促したり、市役所で無料検診の相談を行なうなど、周囲と協力することが大切です。