医療格差への対策

国内では、医療格差の問題が深刻化しています。その内容は、大きく分けて二種類あります。一つ目は医療機関が都市部へ集中するという地域間格差です。つまり、住んでいる場所によって受けられる医療サービスに違いが出てきてしまうのです。かといって、適正な医療サービスを求めて移住するというのは現実的に厳しいはずです。この問題の解決には、何といっても僻地での医師の確保が重要になります。

自治体によっては、当番医師が無医地区への巡回診療を行ったり、新卒医師が一定期間僻地で勤務することにより奨学金の返還が免除される制度を設けるなど、各種施策に取り組んでいます。しかし、今のところ医療の地域間格差は拡大の一途を辿っているのが現状です。

二つ目は高度な医療サービスが高額で提供されるという経済格差です。お金を持っている人は治せて、持っていない人は治せない、ということが起こるのです。現在の日本では保険制度という優れたシステムによって患者負担が三割に抑えられていますが、これが崩壊する可能性も示唆されています。

それでは、この医療格差のデメリットをもろに受けないためにはどうすればよいのでしょうか。最も良い対策としては、自身の健康管理をしっかりするということです。病気にならない、なっても重篤化しないように気をつければ、格差もあまり感じなくて済みます。そのためには、年に一回は健康診断を実施することをおすすめします。そして、もし病院が少ない地域に住んでいるなら、救急病院の診察券をあらかじめ作っておきましょう。万が一のことがあった場合に、いわゆる「たらい回し」に遭ってしまわないように対策しておけば安心です。